ANKER レーザープレシジョン・ゲーミングマウス 8000dpi レビュー


2013/09/15

現在使用しているMicrosoft InteliMouse Optical(以下IMO)が内部断線を起こし、接続が切れる現象が多発していた。
使い始めて3年も使い続けていたので、そろそろ寿命になる頃だとは思っていたのだが
IMOは既に絶版であり、同じ物を買い換える、ということは出来なかった。
(出来ないことはないが、少々値が張るため理想的ではない)
一度触ってみたいと思ったMicrosoft InteliMouse Explorer 3.0も同じように絶版である。

そう、安価なゲーミング用マウスで評価の高い物は軒並み絶版、もしくは入手が困難なのである。
(IMOはゲーミングマウスではない気はするが、プロゲーマーでも愛用者は多いという実績がある)

その代わりとして新しく製造されているMicrosoft Comfort Mouse 6000もあるが、安価なものの、
レビューでの評価は軒並み低く、食指が動かなかった。

そうして、Amazonでゲーミングマウスを探していたところ、見たことのないメーカー製のマウスが目に入った。
それがこの「ANKERレーザープレシジョン・ゲーミングマウス」である。
正式名称は実はよく分からないが、公式にこう書いてあるのでそれが正しいのだろう。
8000dpiが重要な点らしいので、タイトルでは少し強調しておくことにした。


さて、それが注文して今日届いたのでレビューをしていこうと思う。


箱を空けるとびっくりするのはマウスの大きさ。
次に、銀色のケース、コードが布巻型であることに気づく。


IMOとの比較画像。IMOも大きめのマウスであるが、それを一回り大きくしたサイズである。
IMOとは違い左右対称形ではなく右利き向けのマウスなので、そこは注意したい。


自分は少し手が大きい方で、かぶせ持ちであるが、それでも手にフィットする程に大きい。
また、大きいだけあって重量も少し重いようだ。IMOも重めのマウスだが、それ以上に重量はある。
しかし、手にフィットするためか力を入れやすく、それほど重さを感じることはない。


もっとマウスを重くしたい時は、別に入っている重りをマウスの中に入れることで、
重量をさらに増やすことが出来る。マウスの重心も後ろの方向に変化ので注意しておこう。
IMOを使っていた自分としては、重心が中心にままになるデフォルトが良いと思った。

さて、ドライバのインストールだが、USBを接続してすぐに使えるわけでもなく、
ドライバのあるメディアが同梱されているわけでもない。
公式サイトからドライバをDLする必要がある。
ANKERは海外のメーカーだが、日本語によるサポートは受け付けている模様?
http://jp.ianker.com/Anker-gaming-mouse-/product/98ANDS2368-BA


設定画面。これは見た通りマウスが変更出来たり、マウス速度が変更出来たりするだけである。
マウスのポーリングレートが手軽に変更出来るのは強みである。


このマウス、ボタンでDPIを即座にスイッチすることが出来、最大で4パターンまで記録しておける。
次の「DPI」タブでは、それの調整が可能である。
デフォルトでは、1000DPI、2000DPI、4000DPI、8000DPIである。


その次の「ライト」タブでは、マウスのLEDを調整することが出来る。
明滅させるようにしたり、色を変更したり等が可能である。
ただし、色を変更出来るのはロゴ部だけで、ホイール部のライトやDPI設定確認ライトは青色から変更することは出来ない。

その次の「アップデート」タブでは、ドライバのバージョン確認や問い合わせ等について記載されているが、特に書くことはない。


さて、実際の動作を見ていこう。

クリック音はカチカチといった普通の音だが、IMOに比べて音は高い。
内部が詰まっているのかどうか分からないが、IMOに比べて音が響いてるような感じはしない。
特に気にはならないだろう。

かぶせ持ちがフィットする形となっているのは前述のとおりだが、
浅いかぶせ持ちだと奥のサイドボタンまで届かないため、届かせるためには深く持つ必要がある。
また、右側にサイドボタンがなく、3つのサイドボタンは基本的に親指で押すことになるので、
サイドボタン3つを頻繁に押すような配置にしてしまうのは、あまり推奨出来ない。
親指を置く所にはラバーが貼り付けてあり、汗で親指の肌が張り付く、といったことはないようだ。

ホイールはIMOのように勝手に動くことはないだろう。
(そもそもMicrosoft製のホイールが駄目なだけだが)
また、ホイールクリックはIMOと比べて硬いため、しっかり押す必要がある。

ホイールそばに配置されているマクロ実行ボタン・マクロ登録ボタン・DPI変更ボタンだが、
マクロ実行ボタンが奥側に配置されているため、深く持つか、中指で押す持ち方にしないと届かない。
頻繁に押すボタンが押しづらい配置なのは困るが、幸いにもドライバ側でキーコンフィグが可能だ。
しかしながら、中央のマクロ登録ボタン・DPI変更ボタンは同じく押しづらい配置なので
サイドボタンと配置を切り替えてみるのがいいかもしれない。

ただし、肝心のマクロだが、マウスのクリック関係・ホイール関係しか登録出来ず、
キーの特定の入力をマクロ入力する等は出来ないようだ。サイドボタンにキー入力を入れていても不可能である。
実際の登録方法も、格闘ゲームのプレイバックのように実際に操作する形なので、厳密に設定することは出来ない。
簡易マクロと言った方が正しいだろう。
それとは別に、同時のキー入力などはドライバ側から設定が可能である。

DPI変更は単純に便利。
デフォルト設定だと、ボタン一つで1000dpi、2000dpi、4000dpi、8000dpi、そして1000dpiとなるように変わっていく。
このまま使用するとマウス感度が倍数で変わることになり、扱いづらいと思うので、
より近い数字にした方が実用性は高そうである。自分は使わないと思うので今のところはデフォルト設定で4000dpiのままだが。
IMOが400dpiだったので実に10倍である。感度調整がちょっと面倒臭い。
8000dpiでも良かったのだが、自分はローセンシプレイヤーだったり、
ドライバ側のマウス感度が厳密に調整しづらいので4000dpiで十分だと思った。

リフトオフディスタンスはIMOと同程度だろう。

標準ソールについてはよく分からないので、とりあえず持ってるソールを貼り付けて使用している。
Steelseries Qckminiを使用しているが、よく滑る方ではあると思う。

また、別のレビューでは遅延問題が上げられていたが、自分の環境では特に気にはならなかった。

耐久性の問題などはこれから使い込んでみないと分からないが、
これだけ充実した機能があり、定価は5280円だが、3000円で購入することが出来た。
コストパフォーマンスで言えば相当なものなのではないか。
性能や価格から見て、IMOやIE3.0が絶版となった今、
一般のマウスからゲーミングマウスを買ってみる際の入門として適したものの一つではないかと思える。

これが高くても、下位互換の性能ながらさらに安価になったANKERのゲーミングマウスもあるので、
そちらも参照していただきたいと思う。


2013/09/21

さて、このマウスを使い始めて一週間弱だが、しばらく使ってみた所感と、
前回記述するのを忘れていた内容を書いていこうと思う。

一番大事なことを記載するのを忘れていたが、このマウスは光学式マウスではなく、レーザーマウスである
タイトルにもでかでかとレーザーって書いてあるじゃん!何かのブランド名かと思ったよ!
カーソルの動きについては、他のレーザーマウスが無く比較が難しいのでよく分からないが、
レーザー式なので、マウスパッドの材質が悪かったり、光沢のある所で動かしても比較的正しく動作するのは良いと思った(レーザー式の感想)。
ただし性能で言えば基本的に光学式の方が優れているとされているが……
光学式が高いためか、それとも現在のマウスを取り巻く環境がレーザー式であるためかどうかは定かではない。
ちなみに、直線補正は付いていないようだ。

写真や画像を見て分かるように、マウス中央部と側面部で触り心地が違う。
前述の通り、内側(親指側)の側面部はラバー材質であるが、
中央部はさらさらした感触で、外側の側面部はつるつるした感触である。
つるつるした部分は特に手垢が付きやすいので、手垢の多い人は手入れを欠かさないように。

リフトオフディスタンスについてだが、1円玉2枚の高さで反応しなくなったので、大体3mm以下である。
ゲーミングマウスとしては至って標準的な数値だろう。
レーザー式は一般的にリフトオフディスタンスが高くなりがちだと言われているが、
このマウスは光学式マウス(比較対象としては所持していたIMOだが)程度に抑えられていると考えれば、一つの評価点なのかもしれない。

ネガティブアクセル耐性はそれほど高くなく、一般的なマウスよりはマシ程度に捉えておいた方が良いだろう。
ただし耐性が高くないとはいえ、通常使用の範疇では起こることはまずない。
ちなみに、DPIが低く・ポーリングレートが高い程この現象は起こりにくいようだ。

さて、肝心の操作関係の部分だが、マクロ登録ボタンとDPIスイッチボタンが妙な位置にあるお陰で誤爆が多発する。
マクロ登録ボタンは気づいた時に戻すだけで実害は殆ど無い(ゲームによってはそれが原因で処理落ちするかもしれない……)が、
DPIスイッチボタンが誤爆すると、プレイ中にマウスの感度が変更されるのに等しいため、
急にマウスカーソルがぶっ飛んでいく・動かなくなるため、FPSを始めとしたマウスで操作を行うゲームでは命取りになる恐れが高い。
DPI変更・マクロ関係をウリにするなら、もっと良い配置の場所があったのでは?と思う。
尤も、プレイヤー各々のマウスの持ち方や運指の問題もあるので、この辺りは個人差だろう。
そのため、筆者の現在の設定では、DPIスイッチボタンとマクロ登録ボタンは今のところ無効化されている。
ただし、マクロ実行ボタンの誤爆はほぼ無いので、そちらにDPIスイッチ機能をバインドすると良いだろう。

その他のボタンについては問題は見当たらない。
「あっボタン間違えた!」程度の、個人的なスキルレベルの操作ミスを起こす程度である。

前回でも記述したことだが、マウス内蔵マクロはお世辞にも良いとは言えない性能なので、そこに期待を掛けるのは間違いである。
精々クリック連打をマクロ登録して、連打量を二倍にする程度にしか使えない。
他のメーカーはよく分からないが、Microsoftのマウスならドライバ側でそこそこ優秀なマクロが設定出来るので、
マクロ目的で使うなら、Microsoftの多ボタンマウスが今のところオススメである。


2014/06/21

何故か唐突に更新される。

使い始めて既に九ヶ月のこのマウスだが、耐久の問題かはたまた別の問題か、誤動作をするようになってきた。
とはいってもそれほど大きな問題ではない。

・ゲームプレイ中に、カーソルが動きづらくなることがある
・ホイールクリックがチャタリングを起こすことがある

この二点。全く操作ができないとかいう深刻な問題では無い。

その1。カーソルが動きづらくなる現象。
イマイチ文面から様子が伝わってこないと思うのだが、ネガティブアクセルの感覚を想定していただきたい。
マウスをある程度動かしても、その分動くはずのカーソルが動いてくれないわけである。

しかし、レーザーマウスに合ったマウスパッドを使用しているわけではない(現在はROCCAT Taitを使用している)ため、
こういった動作が起こっている……かもしれない。ゲーム中に突然発生するので、なんとも言いがたいが。
ソールの高さも関係しているかもしれないが、これもゲーム中に突然発生する現象なので以下略。

次に、ホイールクリックがチャタリングを起こしていること。
チャタリングとは、可動接点などが接触状態になる際に、微細な非常に速い機械的振動を起こす現象のことである。(引用:Wikipedia)。
つまり、OFFとONが切り替わる時に、スイッチの内部で極めて短い時間でONとOFFが繰り返されること。
古いマウスを使っている時、普通のクリックが意図せずダブルクリックになったことはないだろうか? あらずw
チャタリングとはそんな感じである。

ホイールクリックで「新しいタブを開く」動作を設定している(デフォルト)のだが、
ホイールボタンをややゆっくり目に離すとタブが2つ以上生成される現象が発生する。
これは内部のマイクロスイッチの耐久の問題だろう。きっと。

なんとも微妙な更新内容になってしまった。
マウスは壊れてしまったわけではなくまだ全然使えるので、マウスの耐久性自体は高い方だと思っても良いだろう。



2015/01/05

再び唐突の更新。サイトのリンク張替えのついでに。

いつの間にかホイールクリックがチャタリングする問題が直っていた。どういうことだ……?


・公式
http://jp.ianker.com/Anker-gaming-mouse-/product/98ANDS2368-BA


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